橤橤

気にしなくていいことは、気にしないルールだよ

23時前の国道の車道内に犬が倒れていた。

 

車の中はラッキーテープスが能天気にかかっていて

私は帰ったら梅酒が待っているからと

ノリノリで帰ってる最中だった。

車を停めて見に行く勇気が出ず、

それでも胸がザワザワしていた。

やっと通報しようと10分ほど走った先のセブンイレブンに駐車場に車を停め

緊急ダイヤルに電話をした。

電話をするまでは興奮状態だったけど、今から確認に行って見ますと電話口の声を聞けた瞬間

なんだかよく分からない涙が止まらなくなった。

 

もう死んでしまっていたと思う

その見知らぬ犬への可哀想にという気持ちや、

死への恐怖とか犬じゃなかった場合(例えばイノシシとかたぬきだと)自分の気持ちは多少違ったんじゃないかとか

考えれば考えるほど涙が出てきた。

犬のことを考えながら

なぜか一緒にいてしんどかったあの人の顔が頭に浮かんだ。

 

あの人だったら静かな声でなにを考えてるか分からない声でそんなことあったんだねって言ってくれるだろうか。

見知らぬ犬の死でこんなに気持ちが揺れ動いて

なにもかも思い出してしまう私のこと

どう思うだろうか、と

 

目に溜まった涙が瞳の奥に反射して

信号がはっきり見えたり

ぼやけたりして綺麗で残酷な現実だなって思った。